コープふくしま理事長・年頭の挨拶

 組織的統合をバネに、平和で健康な生活を守る活動を、大きく前進をさせましょう!                理事長  今野 順夫

 新年あけましておめでとうございます。
 2019年を迎えて、皆さまのご健康とご多幸を、心からお祈りしています。

 昨年の新春は、北朝鮮弾道ミサイルの発射実験など、日本を含む東アジアの平和の危機のなかで迎えましたが、国際的批判もあり、4月には11年ぶりに朝鮮半島の南北首脳会談が開かれ、「核のない朝鮮半島の実現という共同目標」を確認するとともに、朝鮮戦争終戦と平和協定の締結を目指した会談が提起されました。
 さらに6月には、史上初めての米朝首脳会談シンガポールで開催されました。
 これらの会談で、平和の危機が一直線に解消するとはいえないが、平和を実現する重要なシグナルと考えることができます。
 日本の再軍備が、朝鮮戦争による在日米軍基地の防衛を主任務とする警察予備隊(7万5千人)を設置することから開始し、増強され、専守防衛から集団的自衛権を認める法体制の構築にまで至っていることを考えると、朝鮮戦争終戦朝鮮半島の平和協定締結は、我が国の体制にも大きな影響をもたらすものです。
 しかし、安倍政権は、北朝鮮のミサイルに対抗する軍事施設を、アメリカから購入することにして、軍事費を大きく拡大し、集団的自衛権憲法上位置づけようとする憲法の改定を、多くの国民の反対にもかかわらず推進しようとしていますが、これは戦争の放棄・戦力の不保持を掲げる憲法の理念に全く反するものといえます。この憲法改定を、2019年に具体的に進めようとしていることについて、平和な生活を脅かすものとして、危機感をもち、最大の関心と取組みが求められています。
 また、本年10月には、延期してきた消費税引き上げ(10%)を実現しようとしています。物価が高騰し、多くの国民の所得が実質低下しているなかでは、生活の困難が増大することは明白です。消費の縮小は、生協の供給高も抑え、国全体の経済を抑えることになるでしょう。健康で文化的な生活を守るための活動の強化が必要でしょう。

 憲法は、「すべて国民は、個人として尊重される。」(13条)として、個人の尊重、その幸福実現のために「国家」等があること、国家や企業・組織のために「個人」があるのではないことを明らかにしています。性の差別、子どもの虐待、セクハラ、パワハラ、過労死、障がい者差別等の不合理に対抗し、「個人の尊重」を、すべての社会生活に貫いていかなければならないと思います。戦争も、「個人の尊重」への重大な侵害です。外国人労働者問題も、こうした観点から考えるべきと思っています。

 本年の3月21日、生協コープふくしまは、県南生協及びみやぎ生協と合同します。法人名は「みやぎ生協」となりますが、福島県本部として、実質的に従来通りの活動を継続します。店舗も、「コープふくしま」の名称で継続します。コープふくしまにとっては、大きな変更ですが、この組織的統合をバネに、みやぎ生協や県南生協との連携を今まで以上に強化して、事業活動、組合員活動を大きく発展させましょう。

 新年が、新たな前進への確実な第一歩となることを、期待しています。
 2019年 元旦