みやぎ生協および福島県南生協と組織統合で新たな出発

<2019年3月21日を期して、三生協は組織統合し、新たな出発をします。
 生協コープふくしまは、解散します。「協働のうから」に掲載した、理事長としての最後の挨拶です。> 

 

        ともに、さらに、前進を!

                        理事長  今野 順夫

 厳しい冬の中にも、待ち遠しい春の暖かさが感じられるようになってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。

 4月を迎え、学校を始めとした多くの組織も、個人の生活も、新たな出発を迎える準備でお忙しい毎日ではないでしょうか。

 生協コープふくしまも、3月21日に、みやぎ生協及び福島県南生協と組織統合し、新たな出発をします。

 コープふくしまは、第二次世界大戦前の1932年7月5日設立の福島消費組合を起源としますが、戦争中の大きな困難、さらに敗戦後の厳しい状況を乗り越えながら、18万人以上の組合員を擁する現在の組織に到達しました。

 とりわけ東日本大震災から8年が経過したのにもかかわらず、原発事故に見舞われた福島県では、故郷を追われた、いまだに4万数千人の避難者が、県内外で厳しい生活を送っています。災害関連死2260人を含む4089人の方々が、尊い生命を喪いました。

 この大震災の避難によりコープふくしまでは、相双支部エリアでは70%の組合員が減少し、いわき支部エリアでは50%の組合員が減少し、11店舗中8店舗が通常営業できない状況に陥りました。しかし、全国の生協の仲間を始めとした温かい支援、そしてコープふくしまの全組合員及び全従業員の連帯した力で、困難を跳ね返し、震災後7年間平均約4億円の黒字を生みだし、組合員の生活を守る運動も大きく広がりました。新たな仲間も、毎年数千人の規模で参加していただきました。

 困難な中でも前進してきた貴重な経験を大切にして、前進することが必要です。

 組織合同は、それぞれ伝統が異なる組織が一緒になることですが、ぜひ、コープふくしまのよき伝統を守りながら、みやぎ生協や県南生協の素晴らしい活動から、積極的に学び、総体として前進していけるチャンスだと思います。別々に存在しているために出来なかった活動等を積極的に見つけ出し、夢を実現していきたいと思います。

 法人名は「みやぎ生協」となりますが、コープふくしまは、福島県本部として、実質的に従来通りの活動を継続します。店舗も「コープふくしま」の名称で継続します。この組織統合をバネに、事業活動、組合員活動を大きく発展させましょう。

 私たちの生活の厳しさは、なお継続しています。原発事故による被災は、経済的のみならず、身体的・精神的にも、私たちの生活を脅かし続けています。また、憲法の改定、消費税の引上げなど、私たちの平和な生活、健康で文化的な生活を脅かす新たな課題も山積しています。良く学び、必要な具体的な活動に結び付けながら、連帯して自らの生活を守っていきましょう。

あらためて、「一人は万人のために、万人は一人のために」。

ご健康に留意され、「幸福追求に対する国民の権利」(憲法13条)を、ともに実現していきましょう。