生活協同組合コープふくしま第22回通常総代会 (2016.6.18・福島グリーンパレス)  【理事長挨拶】

      今野順夫

 第22回の通常総代会に、ご多忙な中、ご来賓の皆様のご臨席をいただき、ありがとうございます。日頃のご支援・ご指導に対し、改めて、心から感謝申し上げます。
 また、コープふくしまを支えている18万9500人の組合員の皆さん、そしてその先頭に立って活動している総代の皆さんの日頃の活動に、心から敬意を表したいと思います。
 福島における震災復興が遅々とした歩みの中、4月14日に、熊本・大分は大地震災害に見舞われました。心からお見舞い申し上げます。コープ大分さんをはじめ、九州の皆さんには、この5年間、物心両面の支援をいただき、また福島産品の普及に大きな協力をいただきました。支援を受けた者として、早速、専務理事等が現地に赴き、またビニールシート800枚をトラックで直接届けました。また組合員の皆さんから400万円ものカンパが寄せられています。この日曜日から、日生協の指導で、コープふくしまからの5人の職員が熊本に入り、仮設住宅等への引っ越し等の支援に参ります。今後も、様々な支援が必要となります。被災地・福島に住んでいるからこそ、被災者の気持ちや大変さを理解できると思います。自らの復興に向けた活動とともに、継続的に支援を行いたいと思います。
 足元の福島を見ると、東日本大震災から5年3ヵ月が過ぎました。この5年余の経過を、個人の生活の回復の視点でみれば、どれだけの復興が進んでいるのか。大きな課題を積み残し、生活環境の回復が進まないまま、避難解除が先行しています。
震災5年が経過した現段階でも、県外避難者約4万1千500人を含んで9万人以上の方々の避難が継続しています。震災関連死も増えて2053人と、津波地震等の直接死の1604人より約450人も多くなり、さらに増えています。
こうした中で、全国の生協の仲間からの温かい支援をいただき、コープふくしまは持続的な前進をすることができました。また、JAさん等と協働して、福島応援隊として、福島の果樹・農産物の普及拡大のために努力してきましたが、地域経済の再生と、協同組合間の連携の活動として大きな意義を有するものと考えています。
コープふくしまの組合員数は、3月時点で18万8466人となり、この5年間で、人口減少の中でも、約1万9000人の組合員が増えています。さらに、今日現在で、約18万9500人となっています。80年を超えるコープふくしまの歴史の上で、最大の組合員数となっています。梅雨が明ける頃には19万人に到達し、20万人組合員への第一歩を歩むことになります。この間の組合員活動も活発になり、コープ委員会や委員数も、とくに郡山、相双、いわきの各地区でも増加しています。事業経営では、この5年間で約25億円の当期剰余を達成しています。これは、全国からの支援とともに、組合員と職員の積極的な活動こそが、その原動力と考えています。
現在、国政は参議院選挙に入ろうとしていますが、昨年強行された集団的自衛権を進める安保法制や、憲法改正の問題、消費税の問題、原発再稼働の問題など、私たちコープふくしまとしても、組合員の平和で、安心できる生活を守る観点から取り組んだ課題についての判断が問われていると思います。
今年8月15日は戦後71年、来年の5月には憲法施行70年を迎えます。長い間かけて積み重ねてきた、平和な生活、健康で文化的な生活の保障、まさに生協が追求し守ってきたものを失ってはならないと思います。戦前辿った道を繰り返してはならないと思います。
今日の総代会を契機に、団結して、コープふくしまの活動をさらに前進させる決意を新たにして、挨拶に代えさせて頂きます。ありがとうございました。