生活協同組合コープふくしま第24回通常総代会・理事長あいさつ(2018.6.14)
ご多忙な中、ご来賓の皆様には、第24回の通常総代会にご臨席いただき、ありがとうございます。日頃のご支援・ご指導に対し、改めて、心から感謝申し上げます。
また、コープふくしまを支えている組合員の皆さんに、そしてその先頭に立って活動している総代の皆さんの日ごろの活動に、心から敬意を表したいと思います。
世界に目を向ければ、最近、朝鮮半島の平和をめぐって大きな動きがみられます。南北首脳会談に続き、一昨日、シンガポールで開催された史上初めてのアメリカと北朝鮮の首脳会談は、北朝鮮の非核化や朝鮮戦争の終結などの問題をめぐり、議論がなされ、一定の合意に到達しています。その実効性について様々な意見はありますが、こうした「対話による平和的解決」が成功をおさめたら、「北朝鮮の脅威」を口実にした海外派兵、軍事力の拡大、憲法改定の動きは、その「根拠」を失うことになります。
1950年に開戦された朝鮮戦争は、1953年の休戦協定締結以降、休戦状態が65年間続いています。日本では、日米安保条約が締結され、在日米軍基地を守るための7万5千人の警察予備隊が作られ、20数万の自衛隊へと向かい、北東アジアの緊張関係の中に置かれてきました。今回の合意が、終戦協定や平和協定に進むなら、日本にとっても、大きな転換となると思われます。
わが国の国会では、大変な状態が継続しています。公文書をめぐる一連の問題があります。公務員の皆さんにとっては、決裁文書というのは、施策の公正中立を示す証拠ですが、後から「書き換える」等ということは全くあり得ない。民主主義の根幹の問題です。国政の課題が山積しているにもかかわらず、一番の前提のところで、十分な議論ができる環境がないことは、極めて残念です。
福島では、震災7年3か月を経ても、なお、避難を継続せざるを得ない方々が、県外避難の33,791人を含め、4万5417人万人の避難が継続しています。震災関連死も2234人となり、この1年間で90人が増えています。震災による自殺者が未だに後を絶たず、宮城県や岩手県のほぼ2倍、101人となっています。また、損害賠償の打ち切りなども進行しています。
こうした状況において生活協同組合においては、組合員の健康で文化的な生活を守り、平和な生活を守る活動が、ますます重要になっています。
昨年の総代会において、みやぎ生協、県南生協との県境を超えた組織統合の方針を提起し、1年かけて議論を積み重ね、今日の総代会において、議決することとしてきました。
昨年7月には、160名が参加した組織合同をテーマにしたシンポジウムや、秋のふれあいコープや、組合員会議でも皆さんの声を頂いてきました。この問題は、組合員の生活を守ることを第一に考え、積極的に捉えていかなければならないと思います。
しかし、組織統合は、我々のめざすゴールではありません。協働の力で、さらに生協活動を活発にし、組合員の生活をよりよく守り、地域社会での役割を果たしていくスタートです。そのための条件の整備です。真剣なご議論をお願いしたいと思います。
本日の総代会を契機に、団結して、活動をさらに前進させる決意を新たにして、挨拶に代えさせて頂きます。ありがとうございました。