シンポジウム「地域ケアから地域共生社会へ」

　　福島大学行政政策学類・早稲田大学東日本大震災復興支援法務プロジェクト共催

　シンポジウム「地域包括ケアから地域共生社会へ
−原発被災地域の現状を踏まえた医療・介護・福祉の課題と展望−」

趣旨
震災から6年半が経ち、福島第一原発事故による全住民の避難を経験した多くの自治体では、一部住民の帰還が始まっているものの、地域社会の再構築に向けた課題は少なくない。このことは、生活の基盤を支える医療・介護・福祉の分野でも例外ではない。他方、国の社会保障政策に目を転じると、昨今、高齢者分野における「地域包括ケアシステム」の構築が重要施策になっていることに加え、高齢者に限らず、様々な生活上の困難を抱える地域住民を包括的継続的に支える「地域共生社会」の構築が政策課題となるに至った。
　本シンポジウムでは、単なる「過疎地域の高齢化・人口減少問題」では片づけられない特殊性をもつ原発被災地域において、「地域包括ケアシステム」「地域共生社会」の要請を実現していくことの可能性、実現にあたって必要とされる条件などを、地域包括ケア・生活困窮者支援という二つの施策を題材に、被災地域の実態を踏まえつつ、共に考える機会としたい。

要領
　日時：2017年11月4日（土）13：00−17：30
　場所：福島大学L2教室（〒960-1248福島県福島市金谷川1）
（http://www.fukushima-u.ac.jp/guidance/campusmap/index.html）
　　　※参加者は、当日無料で駐車場が利用できます。駐車券を会場までお持ちください。
内容：
　13：00−13：05　開会の辞
鈴木典夫氏（福島大学行政政策学類学類長）
　
　第1部　「相双地域における地域包括ケア・生活困窮者支援の現状」
　　13：05−13：25　相双地域の現状
　　　　　　　　　　　関根重樹氏（福島県相双保健福祉事務所保健福祉課）
遊佐周平氏（福島県相双保健福祉事務所生活保護課）
　　13：25−13：45　南相馬市の現状
　　　　　　　　　　　羽山時夫氏（南相馬市健康福祉部長）
　　13：45−14：05　楢葉町の現状
　　　　　　　　　　　玉根幸恵氏（楢葉町住民福祉課主幹・保健師）

　第2部　「現場の取組と活動報告」
　　14：05−14：20　「帰還者への相談支援の取組」
　　　　　　　　　　　猪狩　隆氏（富岡町社会福祉協議会事務局長）
　　14：20−14：35　 「老人介護施設の課題」
　　　　　　　　　　　永山初弥氏（特別養護老人ホームリリー園施設長）
　　14：35−14：55　「農業を通じたまちづくりと住民支援」
　　　　　　　　　　　川村　博氏（NPOJin代表）

　第3部　「シンポジウム：地域包括ケアと生活困窮者支援の課題」
　　15：15−15：35　「地域包括ケアの課題」
　　　　　　　　　　　古川弘剛氏（厚生労働省老健局総務課課長補佐）
　　15：35−15：55　「生活困窮者支援の課題」
　　　　　　　　　　　本後　健氏（厚生労働省社会・援護局生活困窮者自立支援室長）
　　15：55−17：25　ディスカッション
　　　　　　　　　　　進行：菊池馨実氏（早稲田大学法学学術院教授）

　　17：25−17：30　閉会の辞
　　　　　　　　　　　須網隆夫氏（早稲田大学法務研究科教授）

　※問い合わせ先：長谷川（福島大学：024−548−8322〔研究室直通〕）