コープふくしまの朝礼での挨拶(12月9日)

 おはようございます。
 今年もあと残すところ20日余りになりました。震災後1000日を超え、2年9カ月になろうとしています。復興の遅れ、原発は収束どころか、汚染水問題にみられるように全力を挙げて対処すべきときですが、国会では、特定秘保護法案の採決が強行されました。
福島での地方公聴会においては、各党の推薦の7人が発言していますが、すべて反対または慎重審議を求めており、福島県議会も慎重審議の意見書を全会一致で採択するなど、多くの国民の反対を押し切っての採決強行です。福島では、特に原発事故情報について、テロ対策の口実で「特定秘密」にされることが、大問題となりました。
この法律の実際の施行は、今月中の公布後1年以内となっていますが、着々と準備が進められることになろうと思います。
何が問題とされたのか、1つは、「特定秘密」の指定が政府に委ねられて、恣意的判断で決められる。何が「秘密」か、それは秘密では、気が付いたら罰則されるということになります。「罪刑法定主義」といって、どんな行為をすると処罰されるのか、予め国民に示しておくという大原則に反することになります。2つには、懲役10年以下という重罰化、さらに秘密を扱う者の「適性評価」を行うとして監視体制におかれるということです。さらに国会においても情報の提供が拒まれ、国民の分からないところで重大な政策決定が進行するのではないかと、多くの国民が心配しています。報道の自由制限や国民の知る権利が侵害されることになろうとしています。
これらは、憲法9条はじめ、憲法の改悪の問題と一体のものとして進められていることに注意をしておく必要があろうと思います。
臨時国会では、来年4月からの消費税引き上げによる国民生活への影響を、経済政策において、いかに緩和するかが課題だったはずですが、こうした悪法を優先させ、消費税については、なんら手を打とうとしていない、消費税があがっても何とかなるのではという幻想に取りつかれてはいけないと思います。
生協は、組合員の生活を守る上で、存続できる事業活動の展開が必要ですが、意識的な積極的な活動が、今こそ求められているのではないかと思います。
年末で、忙しくなると怪我や病気になることも少なくないので、健康に新年を迎えて欲しいと思います。
来るべき新年は、3月には震災3年を迎え、4月には消費税の引き上げ、情勢は目まぐるしく動きますが、情勢を後追いするのではなく、主体的に、積極的に、情勢を切り開いていける年にしたいと思っていますが、そのためにも、年末までの課題を確実に遂行していって欲しいと思います。
よろしくお願いします。