【懇親・交流会】での<開会のあいさつ>(2016.2.23)

 全体会での熱心な討論、お疲れと思います。是非、疲れを癒していただき、料理とお酒(全国一)などを召し上がりながら、交流をしていただきたいと思います。
 一言だけ話させてもらいますが、地元紙の「福島民友」が、最近、「復興の道標 〜ふくしまの今を問う」ということで、「ゆがみの構図」という連載を行いました。
 福島のことを福島県内で語る場合とは異なり、県外の人が「福島」に抱いた印象について探った企画ですが、それが現実とはかけ離れたゆがんだイメージで語られるケースが多いのではということです。
全国から呼ばれて市民に話をする福島の医師の方から、全国の方々の意識は、福島県内と同じではない。遠く離れれば離れるほど、3.11当時の福島の状況から変わっていない。それを前提に話をしなければならないということでした。私も、この5年間の市民生活を守るためのコープはじめ福島県民の努力を、もっと発信が必要だと書かせてもらいました。
 今日お集まりの皆さんは、福島の現状が届いていない地域でも、ご苦労しながら福島の支援をしていただいていることと推測しています。本当に有難いことです。国際的にも、最近、韓国で予定していた福島の復興をアピールする企画が、市民団体の心配もあり、中止になったと報じられています。そういう意味では、我々の努力がまだまだ足りないと思っています。
 被災地の責任として、発信の強化が必要だと思っています。多くのご支援をいただき、ここまで来ましたが、支援に依存することなく、その支援を自立に向けて努力していく必要を感じます。仮設住宅でお住まいの方から、そういえば「ありがとう」と言い続けてきたが、「ありがとう」と言われることはずっと無かったね。と言われたことがあります。そのせいか、最近、何か災害があると、すぐに支援の募金活動等が行われるようになりました。有名な話ですが、国道4号が豪雪で、長期間渋滞で動かなくなった時、国道沿いの仮設住宅の皆さんが、自主的に炊き出しをして支援をした。皆さんから支援に何らか応えようとした行動ですが、病気の運転手さんにはそれで助かったとの話も聞きましたが、どうしても避難している皆さんから受け取る訳にはいかないと固辞した方もいたようです。
 やはり、人間は、なにか社会に役立ちたいと思っていると確信しました。そういう意味では、支援を通じて、一日も早い自立した生活を送れるようにしたいものです。
今日の午前・午後の交流会を通じて、皆さまから大きな励ましをいただきました。この懇親・交流会におきましても、是非、心の垣根を取り払い、懇親を深めていただきたいと思います。以上、開会の挨拶に代えさせていただきます。(今野順夫)