第14回九条の会東北交流会(2025.5.24盛岡市プラザおでってホール)
閉会のあいさつ
第14回九条の会東北交流会の閉会に際して、挨拶を述べさせていただきます。
21年前に、井上ひさしさんらの呼びかけで、「九条の会」が結成されて以降、東北各県にも「九条の会]が結成され、九条を守る様々な活動を展開してきました。1年に1度は、東北6県の「九条の会」の活動を交流することにして、今回は14回目になりました。東北6県3巡目に入りました。
集会アピールにありますように、2000年代から憲法9条への攻撃があからさまになり、集団的自衛権の行使を認める閣議決定、安保法制の強行成立、2022年の安保3文書の閣議決定をもとに、日本の防衛費はGDP比1%から2%に倍増し、敵基地攻撃能力の保有、自衛隊と米軍との一体化が進められ、南西諸島から西日本にかけてのミサイル配備、総合作戦司令部の設置など、急速に進められています。
また、武器輸出三原則が撤廃され、軍需企業への国家的支援がなされてきています。いま、「日本学術会議」を解体する法案が国会で審議されていますが、こうした動向と軌を一にしていると考えます。
いつも9条改悪反対の署名行動に際に、ウクライナの例を見て、9条では日本は守れないとの意見が出されますが、軍事には軍事でなく、外交によって、平和を実現していくべきとは言ってきましたが、抽象的でした。本集会でのメインの猿田さんのご講演は、それに対して、より具体的に、平和を実現する方法と活動を明らかにしていただきました。私たちの活動に対して、勇気と見通し、確信を与えていただきました。
第2部の各県九条の会の報告は、具体的で、素晴らしく、それぞれの九条の会の活動の参考になるものでした。若者との交流を深める宮城県の取り組みは、高齢化に悩む活動に明るい希望を示してくれました。青森県の毎月3回の継続的な街頭宣伝・署名活動、平和集会の経験も素晴らしいものです。8月15日、第2次大戦最後の空爆地、秋田県「土崎」における「土崎九条の会」の継続的な、住民に見える宣伝活動、福島県南相馬市の「はらまち九条の会」の活動は、報告者の山崎さん自身が原発被害からの避難者ですが、避難先との連絡を密にして、平和と連帯の中心になっています。山形県つるおか・たがわ九条の会の20周年記念事業の取り組みが報告されました。「九条の碑」を建てる運動も進んでいます。全国的には53カ所に建立されていますが、東北では宮城・塩釜1カ所のみでした。福島でも、山形でも九条の碑が建てる計画が進んでいるので、20周年を機会に、大きく広がるのではないかと思っています。岩手県での「憲法ビンゴ」、映画上映会などを始め、3万筆以上の全国署名、素晴らしいものです。今回の集会も、岩手県の皆さんのご尽力で可能となりました。参会者として、心から感謝しています。お忙しい中、会場に参加していただいた皆さん、東北各地でYouTubeを通じて、この集会に参加していただいた皆さん、ありがとうございました。
来年の第15回は、福島で開催するということで、私が閉会の挨拶をしていますが、今回の集会の成果を各活動に活かして、また、その成果を持ち寄りたいと思います。その活動を通じて、憲法9条改悪の動きを抑え、具体的に平和を実現する行動をつよめていきましょう。